オリンピック選手の懲戒問題

LinkedIn にシェア
Pocket

バンクーバーオリンピックも先日閉会式を迎えました。
今回、スノーボード・ハーフパイプ日本代表のK選手がバンクーバーに向かう際、日本選手団公式スーツを、乱れた格好で着こなし成田空港に現れたことに対し、国民からの抗議が殺到し、出場停止も議論されましたが、結局K選手は選手村入村式出席を自粛したという事件がありました。

この事件を企業組織の人事上の制裁の問題として考えて見ましょう。
日本オリンピック委員会(JOC)には日本選手団公式服装着用規定というものがあり、それに違反したとされています。企業における人事上の制裁では、その行為と制裁の内容を就業規則に明記しておかなければならず、規定にない制裁はできません。また規定にあったとしても、その行為(罪)と制裁(罰)の相当性・バランスが極端に崩れているばあいは無効とされてしまいます。オリンピック選手にとって、その大会への出場停止(または辞退)は、企業でいえば、解雇または退職くらいのインパクトがあるでしょう。

今回のK選手の行為についてはさまざまな議論があるでしょうが、組織内の制裁・懲戒の問題として考えると、まず該当する行為と制裁の規定が存在し、その行為ととられた措置のバランス・相当性について慎重に考えてみる必要があります。



LinkedIn にシェア
Pocket

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です